放課後等デイサービスを断られたとき、親が一番苦しくなる理由は「分からなさ」でした。

放課後等デイサービスを探す中で、
電話の時点で断られた、条件付きでしか利用できなかった、
そんな経験をした親は少なくありません。

このページでは、「制度上はどうなっているのか」と「現場で実際に起きていること」を整理し、
断られた理由が分からないまま自分を責めてしまう親のために、現実を親視点で言語化します。

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放課後等デイサービスの利用は拒否される?断られる親が知っておくべき制度と現実

放課後等デイサービスを探して電話をしたのに、
名前や年齢を伝えただけで断られた。
見学の話すら出なかった。

「定員がいっぱいで……」
「今は受け入れが難しくて……」

理由はそれだけ。
何が問題だったのか、どこが合わなかったのか、誰も教えてくれない。

断られるたびに、
「やっぱりうちの子は無理なんだろうか」
「何か言い方を間違えたのか」
と、自分を責めてしまう親は少なくありません。


結論から言うと、制度上は「簡単に拒否してよいサービス」ではありません

放課後等デイサービスは、
障害のある子どもが放課後や長期休暇中に支援を受けるための公的な福祉サービスです。

受給者証があり、対象年齢・要件を満たしていれば、
制度上は利用できる前提で設計されています。

障害の重さや、行動の強さだけを理由に、
一律に排除する仕組みではありません。

それでも現実には、
多くの家庭が「断られる」という経験をしています。


では、なぜ放課後等デイサービスは断られるのか

理由の多くは、制度ではなく現場の不安です。

  • 他害・自傷があるのではないかという恐れ
  • 職員の人数や体力面で対応しきれないという判断
  • ほかの利用児童や保護者からの反応への不安
  • 事故が起きたとき、その責任を背負いきれるかという問題

これは、子ども本人の価値や存在を否定しているわけではありません。
事業所側が「怖い」「守りきれない」と感じていることが、ほとんどです。


なぜ電話の時点で断られることが多いのか

多くの親が疑問に思うのが、ここです。

まだ会ってもいないのに、
詳しい様子も見ていないのに、
なぜ電話だけで判断されてしまうのか。

理由は単純で、
電話は事業所にとって最もリスクの低い判断ポイントだからです。

直接会えば、
子どもの表情や雰囲気、
空間との相性、職員との関わり方など、
数字や言葉では表しきれない情報が見えてきます。

しかし電話では、それが一切ありません。
そのため事業所は、
最悪のケースを想定して判断しがちになります。

電話で断られたからといって、
「どこでも無理」という意味ではありません。


「最初は短時間」と言われるが、実際は固定されるケースがある

放課後等デイサービスを探す中で、

「最初は2時間までで」
「慣れるまでは1時間だけで様子を見ましょう」

こう言われた経験がある方は、少なくありません。

ここで多くの親が受け取るのは、
「最初だけ短時間で、いずれ通常利用になる」という前提です。

しかし現実には、
その“最初”が終わらないケースがあります。


・2時間までと言われたまま、何か月も延びない
・1時間利用が事実上の上限として固定される
・理由はその都度、はっきり説明されない

そして気づいたときには、
「この事業所ではこれ以上は無理」という扱いになっている。

制度上、
「特定の子どもだけ利用時間を恒常的に制限し続けなければならない」
という決まりはありません。

それでもこうした運用が生まれる背景には、

  • 職員の不安が解消されないままになっている
  • 対応に自信が持てない状態が続いている
  • これ以上利用時間を延ばすと現場が回らないという本音

があります。

親から見ると、
「受け入れてもらえた」と思っていたのに、
実際には条件付きで留め置かれている状態だった、
ということも少なくありません。

この点が分かりにくいのは、
事業所側も「ここまでが限界です」とはっきり言わないことが多いからです。

結果として親は、
「もう少ししたら延びるのかもしれない」
「今は我慢すべきなのかもしれない」
と期待を持ち続けてしまいます。


親が一番つらいのは「理由が分からないこと」

断られることそのものより、
親を追い詰めるのは、

なぜ断られたのか、説明されないこと

です。

改善点が分からない。
次にどうすればいいのかも見えない。
ただ「無理でした」という結果だけが残る。

その結果、親は自分を責めてしまいます。


私の息子も、何度も断られてきました

これは、特別な話ではありません。

私の息子も、
何度も放課後等デイサービスを断られてきました。

電話をかけて、
期待して、
断られて、
また探す。

この繰り返しは、
親の気力を確実に削っていきます。

だからこそ、はっきり言えます。

断られたからといって、親や子どもが悪いわけではありません。


では、どう考え直せばいいのか

大切なのは、
「断られた=否定された」と結びつけないことです。

多くの場合、それは

  • その事業所の今の余力
  • 職員体制
  • 経験や不安の差

の問題です。

合う・合わないは、どうしても存在します。
断られたからといって、
その子に行き場がないわけではありません。

探し直すことは、諦めではありません。
子どもに合う場所を探している途中なだけです。


最後に

放課後等デイサービスを断られる経験は、
親の中に深く残ります。

でもそれは、
あなたの子どもが「難しすぎる」からでも、
あなたの対応が「間違っていた」からでもありません。

この現実を知ったうえで、
自分を責めすぎず、
少しだけ視点を変えて、次を探していく。

それでいいのだと思います。


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