「落ち着いています」で安心していいのか 放課後等デイサービスの現場で見ている本当のサイン

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「落ち着いています」で終わらせないために

放課後等デイサービスの連絡帳や面談で、
「今日は落ち着いて過ごしました」
そう伝えられることは少なくありません。

忙しい毎日の中で、
それを聞いて少し安心する。
それ自体は、とても自然なことです。

ただ、
現場で支援をしていると、
「落ち着いている=順調」とは限らない
という場面を何度も見てきました。

何も起きていない日ほど、
実は、支援側が細かく関わり、
先に整えていることがあります。

それが悪いという話ではありません。
むしろ、必要な支援です。

ただ問題は、
その“裏側”が共有されないまま、
「大丈夫」「問題ない」という言葉だけが積み重なることです。


なぜ「落ち着いている」だけでは判断できないのか

行動が大きく崩れる前には、
ほとんどの場合、
小さなサインが積み重なっています。

立ち止まる回数が増える。
切り替えに時間がかかる。
大人の声かけが増える。

これらは一見すると、
「支援がうまくいっている状態」にも見えます。

しかし、
その状態が支援によって保たれているのか、
それとも本人の中で整理できているのかで、
意味は大きく変わります。

この違いが整理されないまま、
学年が上がったり、
環境が変わったとき、
「急に荒れた」と感じることが起きます。


保護者が今日からできる、シンプルな確認

専門用語を知っている必要はありません。
難しい質問をする必要もありません。

大切なのは、
「何も起きなかった理由」を知ろうとすることです。

次のような聞き方で十分です。

  • 今日は、声かけが多かった場面はありましたか?
  • 待つのがしんどそうな時間帯はありましたか?
  • 切り替えに少し時間がかかったところはありますか?

これらは、
責めるための質問ではありません。

「うまくいかなかったところ」を探すのではなく、
「どうやって落ち着いて過ごせたのか」を知るための質問です。


見通しが持てているかは、ここに表れます

行動が安定しているかどうかは、
見通しが持てているかと深く関係しています。

例えば、

  • 「ちょっと待って」と伝えられたとき、どれくらい待てたか
  • 「次はこれ」と言われたとき、理解できていたか
  • 予定が変わったとき、どんな反応だったか

これらはすべて、
見通しが合っているかどうかを見るポイントです。

「落ち着いていました」という言葉の裏に、
こうした具体的な話が出てくるかどうかは、
とても大切です。


放課後等デイサービスを見るときの判断軸

良い・悪いを決める必要はありません。
ただ、次のことが話題に出るかどうかを見てください。

  • 落ち着いている理由が、具体的に説明されているか
  • 不安定になりそうな場面について、共有があるか
  • 「慣れてきました」で終わらず、その中身が語られるか

逆に、
言葉がいつも抽象的で、
理由が見えてこない場合は、
注意が必要です。

それは支援が足りないという意味ではなく、
説明の軸が整理されていない可能性を示しています。


最後に

保護者がやるべきことは、
完璧に理解することでも、
専門家になることでもありません。

ただ、
「今は大丈夫」という言葉を、
そのまま受け取らない視点を持つこと。

迷いが生じたとき。
説明がふわっとしていると感じたとき。
その違和感は、間違いではありません。

それは、
子どもの状況を“考えようとしているサイン”です。

考える軸を持ったまま、
支援とつながり続けること。
それが、行動の安定を支える土台になります。

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