
▶ 強度行動障害の支援方法
誤学習ケース㊷|外出誤学習(外出時に問題行動が起きる学習構造)
施設では落ち着いているのに、外出になると急に問題行動が起きる。
このような場面は珍しくありません。
- 歩かない
- 地面に座り込む
- 大声を出す
- パニックになる
これらの行動は、単なるわがままではなく学習された行動として理解できることがあります。
これをここでは外出誤学習と呼びます。
外出誤学習とは何か
外出誤学習とは、外出という環境の中で問題行動が繰り返され、その行動が環境を変える手段として学習される現象です。
外出では次の特徴があります。
- 刺激が多い
- 予測が難しい
- 環境が頻繁に変わる
この環境では不安や負荷が高まりやすくなります。
行動分析から見た構造
外出時の問題行動は、多くの場合回避学習として説明できます。
例えば次の流れです。
- 外出する
- 刺激や不安が高まる
- 問題行動が起きる
- 活動が中断される
すると子どもは次のことを学習します。
行動を起こせば外出が止まる
この学習が成立すると、外出のたびに同じ行動が起きるようになります。
外出はなぜ負荷が高いのか
外出は子どもにとって多くの情報処理を必要とします。
- 音
- 人
- 視覚刺激
- 移動
これらが同時に起きるため、神経的な負荷が高くなります。
その結果、防御行動として問題行動が起きることがあります。
ケース
ある子どもは、外出になると必ず座り込みをしていました。
最初は偶然でした。
しかしそのとき大人は次の対応をしました。
- 外出を中断する
- 施設に戻る
すると子どもは次のことを学習します。
座り込むと外出が終わる
その結果、外出のたびに同じ行動が起きるようになりました。
支援で重要な視点
外出誤学習を防ぐためには、次の視点が重要です。
- 外出の見通しを作る
- 刺激を調整する
- 小さな成功体験を積む
つまり支援とは、
外出を安全な経験として学び直すこと
とも言えます。
問題行動の構造を理解する
問題行動は突然起きるのではなく、環境との関係の中で形成されます。
問題行動の基本構造については、こちらの記事で詳しく解説しています。
また、強度行動障害の支援方法については次の記事で体系的に解説しています。
強度行動障害の支援方法を体系的にまとめています

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