ふきのこの支援方法とは何か|強度行動障害のある子どもを支えるために、まず整えるべき順序【総論】

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具体的な支援の組み立て方や現場での対応手順については、以下の専門ページで詳しく解説しています。
強度行動障害の支援方法

ふきのこの支援方法とは何か|強度行動障害のある子どもを支えるために、まず整えるべき順序【総論】

強度行動障害のある子どもへの支援について考えるとき、多くの場合、「どう関わればよいか」「どう落ち着かせればよいか」「どうすれば参加できるか」といった問いから始まります。

もちろん、それらは大切な問いです。
けれど実際の現場では、方法だけを切り取っても、うまくいかないことが少なくありません。

なぜなら、支援は単発のテクニックではなく、何を見て、どう判断し、どの順序で介入するかで大きく変わるからです。

同じ声かけでも、入る子もいれば、逆に崩れる子もいます。
同じ参加の促しでも、支えになる場面もあれば、押し込みになる場面もあります。
同じ「できた」という結果でも、本当に理解してできたのか、条件に支えられて何とか保てただけなのかで意味は違います。

だからふきのこでは、支援方法を「こうすればよい」という固定的な話ではなく、子どもの状態に合わせて順序を間違えないための考え方として捉えています。

この記事では、ふきのこで大切にしている支援方法の全体像を、総論として整理します。

ふきのこの支援方法は、「行動を止める技術」ではない

強度行動障害のある子どもへの支援というと、他害、自傷、パニック、大声、こだわりなど、表に出た行動への対応だけが注目されやすいことがあります。

でも実際には、表に出た行動だけを見ていても、支援は安定しません。

なぜなら、表に出た行動は結果だからです。
その前に、負荷、不安、処理の詰まり、順序の崩れ、断れなさ、動き出しの難しさなど、いくつものことが積み重なっています。

つまり必要なのは、「問題行動を止める技術」ではなく、その子が崩れやすくなる条件と、保てる条件を見つける支援です。

ふきのこの支援方法は、行動そのものを力で抑えることではなく、行動の手前にある条件を整えることを重視しています。

まず見るべきなのは、できるかどうかではなく、何なら保てるか

支援の現場では、つい「できる・できない」で子どもを見やすくなります。

参加できた。
座れた。
切り替えられた。
説明が入った。
活動に応じた。

もちろん、そうした結果も一つの情報です。
ただ、それだけでは足りません。

本当に見るべきなのは、

  • 何があれば保てるのか
  • 何が崩れると不安定になるのか
  • どの順序なら入りやすいのか
  • どんな刺激が重いのか
  • どんな形なら無理が少ないのか

こうした条件です。

支援は、子どもに「もっと頑張ってもらうこと」ではなく、その子が保てる形を見つけて整えることから始まります。

支援方法で最初に間違えやすいのは、「早く戻そう」とすること

子どもが止まる。
不安定になる。
参加できない。
崩れる。

こうした場面で支援者がやりがちなのは、「早く元に戻そう」とすることです。

早く参加させる。
早く落ち着かせる。
早く理解させる。
早く切り替えさせる。
早く元の流れへ戻す。

でも、ここで急ぐほど、かえって状態が悪くなることがあります。

なぜなら、その子は戻れないから困っているのであって、戻り方を知らないだけとは限らないからです。

必要なのは、急いで正しい行動へ押し込むことではなく、戻れる条件を先に整えることです。

ふきのこで重視している支援の順序

ふきのこでは、支援を考えるときに、順序をかなり大切にしています。

大まかに言えば、次の順序です。

  • まず安全を守る
  • 次に刺激を減らす
  • そのうえで保てる条件を整える
  • そこから小さく参加や理解につなげる
  • 最後に少しずつ広げる

この順序を飛ばして、いきなり参加や自立や理解だけを求めると、支援は押し込みになりやすくなります。

逆に、この順序を守ると、派手さはなくても崩れにくい支援になります。

支援方法① 言葉を減らす判断を持つ

支援者は困った場面ほど、言葉で何とかしたくなります。

説明する。
励ます。
確認する。
急かす。
落ち着かせようとする。

でも、子どもの状態によっては、言葉を増やすほど苦しくなることがあります。

特に、処理が詰まっているとき、不安が高いとき、崩れた直後、固まりかけているときは、言葉自体が追加刺激になりやすいです。

だから支援方法として大事なのは、「上手に話すこと」だけではありません。
今は話すべきか、減らすべきかを見極めることです。

この視点は、ふきのこの支援方法の中心の一つです。

支援方法② 見通しと順序を整える

不安が強い子や、手順が崩れると不安定になる子に対しては、見通しと順序が大きな支えになります。

何をするのか。
次に何があるのか。
どこまでやるのか。
終わりはどこか。
いつもと何が違うのか。

こうしたことが曖昧だと、不安は上がりやすくなります。

逆に、見通しがあり、順序が安定していると、子どもはかなり保ちやすくなります。

ただし大事なのは、見通しを出せば何でも解決すると考えないことです。
見通しの量、出し方、タイミング、その子に合う形であることが必要です。

支援方法③ 参加を急がず、保てる形から始める

支援の現場では、参加させること自体が目標になりやすいです。

でも、子どもの状態によっては、参加の前にその場にいられることを支えるほうが先です。

離れて見ている。
近くにはいられる。
最初は入れないが途中からなら入れる。
一部だけなら参加できる。

こうした形を「不十分」と見るのではなく、その子が今保てる参加の手前の形として捉えることが大切です。

参加を急ぐと、その活動自体がしんどい記憶になりやすくなります。
参加を急がなければ、次につながる終わり方がしやすくなります。

支援方法④ 「できた」をそのまま自立と見ない

子どもができているように見える場面はあります。
でも、そのできたが何に支えられているかを見ないと危険です。

流れで合わせているだけかもしれない。
決まった手順に支えられているだけかもしれない。
断れずに飲み込んでいるだけかもしれない。
周囲を見て何とか遅れないようにしているだけかもしれない。

ここを見落として支援を減らしすぎると、子どもは急に不安定になります。

だからふきのこでは、「できた」という結果だけでなく、何に支えられてできたのかを見ることを大事にしています。

支援方法⑤ 崩れた直後は、理解より先に下げる

子どもが崩れた直後に、理由を聞く、説明する、戻そうとする。
これは支援者がやりがちな流れです。

でもその時点では、本人は言葉を受け取れる状態ではないことがあります。

必要なのは、まず安全確保。
次に刺激を減らすこと。
そのうえで短い方向づけ。
戻すのは最後です。

崩れた直後に言葉を足しすぎないこと。
早く戻そうとしないこと。
これはかなり大事な支援方法です。

支援方法⑥ 断れる余地を守る

応じている子を見ると、つい「うまくいっている」と感じやすくなります。
でも、その応じ方に無理がないとは限りません。

嫌でも断れない。
迷っても止まれない。
空気を読んで飲み込んでいる。
そういう子もいます。

そのため支援では、応じたかどうかより、選ぶ余地があるか、止まる余地があるかを見る必要があります。

支援がうまくいっているかどうかは、従わせられたかではなく、無理なく選べているかで見るべきです。

支援方法⑦ 支援者の焦りで順序を崩さない

ここまでの話をまとめると、支援をずらしやすい最大の要因の一つは、支援者の焦りです。

早く参加させたい。
早く落ち着かせたい。
早く理解させたい。
早く戻したい。

その焦りが、言葉を増やし、押し込みを強め、順序を飛ばします。

でも、子どもをさらに追い込む支援の多くは、悪意よりこの焦りから起きます。

だからこそ、ふきのこでは、支援者側に順序を持つことを重視しています。
何を先にするか。
何を後に回すか。
今は何をしないか。
そこが曖昧だと、支援はぶれやすくなります。

ふきのこの支援方法を一言で言えば

ふきのこの支援方法を一言で言えば、表に出た行動をすぐ正そうとせず、その子が保てる条件を見つけて整える支援です。

問題行動を止めることが先ではありません。
参加させることが先でもありません。
理解させることが先でもありません。

まず、その子の状態を見る。
次に、何が重く、何が支えになるかを見る。
そこから、順序を守って関わる。

この地味な支援のほうが、結果的には崩れにくく、広がりやすいと考えています。

ふきのこで大事にしていること

ふきのこでは、子どもを「できるか・できないか」だけで見ません。

今、何があれば保てるのか。
どこで不安が上がるのか。
どの順序なら入りやすいのか。
何を足さないほうがいいのか。
どこまでなら無理が少ないのか。

そうしたことを見ながら、支援を組み立てます。

強度行動障害のある子どもへの支援で本当に大切なのは、派手なテクニックではありません。
状態を見ること。
順序を守ること。
条件を整えること。
そして、支援者の焦りで子どもを押し込まないことです。

それが、ふきのこの支援方法の土台です。


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