
▶ 強度行動障害の支援方法
ふきのこが「できたこと」だけで支援を評価しない理由
子どもの支援では、
「今日は座れました」
「最後まで参加できました」
「頑張って取り組めました」
といった“できたこと”がよく共有されます。
もちろん、できたことを見るのは大事です。
小さな変化や積み重ねを見逃さないことは、支援の基本です。
ですが、ふきのこでは、できたことだけで支援を評価することはしません。
なぜなら、できたように見える場面の中に、
我慢しすぎている、固まっている、無理をして通している
状態が混ざっていることがあるからです。
つまり、「できた」は大事ですが、
それだけではその子にとって本当に良い支援だったかは分からないのです。
できたことが、そのまま“良かったこと”とは限らない
たとえば、
- 最後まで座れた
- 集団活動に参加できた
- 途中で逃げなかった
- 指示に従えた
こうしたことは、一見すると前進に見えます。
でも実際には、
- 固まって動けなかっただけ
- 見られていて逃げられなかっただけ
- 無理をして通しただけ
- 帰宅後に大きく崩れた
ということがあります。
見た目は同じ「できた」でも、
中身が違えば評価は変わります。
ふきのこが見ているのは「できたか」だけではなく「どうできたか」
ふきのこでは、
子どもが何かをできた時、
まず確認するのは結果だけではありません。
それより先に、
- 表情はどうだったか
- 視線は自然だったか
- 途中で固まっていなかったか
- 終わった後に崩れていないか
- どんな支えがあって通ったのか
- その子にとって無理のない範囲だったか
を見ます。
大切なのは、
「できた」という結果ではなく、
その子がどんな状態で、どんな支えの中で通せたのか
です。
なぜ「できたこと」だけで評価すると危ないのか
1. 我慢を成功と誤読しやすい
本当はかなりしんどいのに、
その場では何とか通しただけのことがあります。
これを成功とだけ見ると、次回さらに無理を重ねやすくなります。
2. 帰宅後の崩れを見落としやすい
その場で通っていても、
家に帰ってから荒れる、寝る前に崩れるなど、
別の場所で反動が出る子もいます。
3. 固まりを“落ち着き”と読み違えやすい
静かに座れていたとしても、
安心していたのではなく、止まっていただけのことがあります。
4. 支援者側の都合で評価しやすくなる
活動に参加した、流れが止まらなかった、指示が通った。
こうした支援者側のやりやすさだけで評価すると、子どもの内側を見失いやすくなります。
児童発達支援・放課後等デイサービスで、この視点が重要な理由
児童発達支援や放課後等デイサービスでは、
どうしても「今日は参加できたか」「最後までできたか」が評価されやすいです。
集団の中では特に、
見た目に分かりやすい結果が残るからです。
ですが本当に大切なのは、
その子が
- 安心して通れたのか
- 無理をしていないか
- 支えが合っていたか
- 次につながる形だったか
です。
ふきのこでは、
できたことを喜びながらも、
そのでき方に無理がなかったか
を必ず見直します。
支援全体の土台になる考え方は、
こちらの記事でも詳しく整理しています。
強度行動障害の支援方法|爆発前・爆発中・回復期の具体対応と判断設計
ふきのこの支援観では、「結果」より「過程」を重く見ます
ふきのこの支援観シリーズでは、
一見うまくいっているように見える場面を、そのまま成功と決めつけないことを大切にしています。
できたこと自体は大切です。
ですが、
その子が苦しさの中で無理に通したものまで、
同じ“できた”として扱うことはしません。
支援観シリーズ一覧は、こちらから見られます。
ふきのこの支援観
ふきのこで大切にしていること
ふきのこでは、
子どもの「できた」を
結果としてだけは見ません。
そうではなく、
- どういう状態でできたのか
- どんな支えが必要だったのか
- 無理をしていなかったか
- その後に崩れていないか
- 次にもつながる形だったか
を見ます。
大切なのは、
できたことを増やすことだけではなく、
その子が安心してできる形を増やしていくこと
です。
ふきのこの支援や事業所の概要については、
こちらをご覧ください。
ふきのこについて
まとめ
ふきのこが「できたこと」だけで支援を評価しないのは、
同じ“できた”でも、
安心してできたのか、
無理をして通したのかで、
その意味が大きく違うからです。
大切なのは、
結果だけを喜ぶことではなく、
どうできたか、その後どうだったかまで含めて見ること
です。
できたことの裏にある我慢や固まりを読み違えないこと。
その視点があると、
支援は「通したかどうか」ではなく、
「その子に合っていたかどうか」で考えられるようになります。
強度行動障害の支援方法を体系的にまとめています

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